机の上にイチゴの実が在る。実が在る。それが実在じゃあ!! どや。気に入らんのならば実を電子、量子、太陽、机、カネ、何でも思いつくものを代入しませう。それが実在じゃあ! プギャア
この本は量子論に関する壮大な雑学収集に役立つ。ボーア・アインシュタイン論争からクラウザー、ツァイリンガー、アスペらのノーベル賞受賞まで四苦八苦・紆余曲折、どーたらこーたらの壮大な雑学が詰め込まれている。たぶん。
内容紹介はする気はない。興味があれば読むがよかろう。図書館にあろう。
中心となるのはコペンハーゲン解釈である。これが妥当か、妥当でなければどうあるべきか。ボーア一家のコペンハーゲン解釈だが一つのまとまったコペンハーゲン解釈があるわけではない。そこらがややこしいのだが、量子力学の解釈問題を研究しようとした大学院生は大学から追い出されそうになった、教授職には就けない。そこにはタブーがあって、とにかく忖度があって。
世界中の大学の物理学・量子論の研究室はそういう状態であったらしい。
これをボーアに依る洗脳があったと書く物理学者もいる。
ただ、80年代以降は量子力学基礎論という分野も誕生してコペンハーゲン解釈に意義申す!! のは自由らしい。とはいえ、今でも量子力学の教科書はコペンハーゲン解釈を教える、とさ。
量子論では非局所性が示された。ほんまでっか、と思う。もっとも遠くの銀河から来た光を人が見た瞬間にその遠くの銀河での発光の状態が定まるとかのデタラメ比喩は・・・入門書にあった気がするがね。
この本は一般向けなので縦書きである。数式はないに等しい。
ワタクシにとっては雑学収集として役立った。知った用語とかメモする。
ウィーン学団・論理実証主義。対するはドイツ・観念論主義
EPR, ボームに依る改良
ドブロイのパイロット波、25年後にボームにより再発見され練られる
ボーア、パウリ、ハイゼンベルクらは哲学としての土壌は論理実証主義である。パウリの名付け親はマッハであり「原子はない、なぜならば原子は見えないからである」
ハイゼンベルクが原子の電子軌道は見えないのだから観測可能なエネルギーだけを対象にするというのね論理実証主義の影響だ
ここで1930年代中盤から後半、40年代前半にかけての第二次世界大戦が入る。大陸のユダヤ系物理学者の多くがヒトラーの迫害を恐れて米国に逃げた。アインシュタイン、ゲーデル、フォン・ノイマン、フェルミ(イタリアだが)、その他。プリンストン高等研究所に集った。これは大学ではない。プリンストン大学とは別である。
米国はオッペケペー率いるマンハッタン計画で原爆を完成させた。誰が、オッペケペーやねん、オッペンハイマーじゃあああ。物理学者・技術者が数千人は招集され多大なカネが注ぎ込まれたのである。フォン・ノイマン、リチャード・ファインマンらも含まれる。
原爆が完成し、ファインマンらが祝杯を上げている時に広島・長崎で原爆投下。後でそれを知ったロスアラモスの物理学者・技術者・スタッフらは自責の念にかられたであろう。深いネコウシいや、ウマトラ、ちがーう トラウマを抱えた人生になったであろうと想像する。
そして米国の大学の物理学科は学生が殺到した。軍産複合体からカネが流れ優秀な博士を大量生産することが強力な武器の開発につながるからだ。
実用主義の米国では大陸でボーア、アインシュタインらが学んだ哲学という土壌がない。科学哲学が貧弱な中で物理学の博士号は激増した。彼らが学んだ量子力学ではコペンハーゲン解釈が主流なのであった。
ま~ここらは歴史的な話だが50年代で少し様相が代わり始めた。デビッド・ボームの量子力学が登場したのだ。コペンハーゲン解釈でなくても量子力学は量子力学だ。ただ、流行らなかった。
さらに60年代以降はエベレットの多世界解釈も出た。明らかに多世界解釈という名称ではなかったのだが。紆余曲折があって80年代以降は多世界解釈という名称になったようだ。
ところで実在とは何か。ボーアは量子的世界はないのだよ、ちみぃ。と言った。だが、電子、原子などの量子があってマクロな物質世界がある。量子的世界はないのだよ、ちみい・・・と言われてもワケワカラン。
量子的世界と古典物理的世界の境界というものがあるのか。知らん。ボーアははっきりと説明する能力がなかったのだった。
50年代にはアインシュタインが亡くなり、パウリも亡くなり、ボーアは長生きしたけど。ディラックも長生きしたけど。
エベレットは50歳と少しで亡くなり、ボームも長生きしなかった気がする。ベルの定理で有名なベルも60歳前半で亡くなった。
脳みそ・フル回転した人たちは長生きしないものなのか。知らんけど。
ほんで、実在とは? イチゴの実が机の上に在る。実が在る。それが実在である。実を自分が思いつく名詞に代えてみなはれ。それは物質名でなくても良い。愛が在る、哀がある、幸福が在る、抽象名詞でもよい。
それが実在ぞよ。 出たぞ、ぞよぞよ教!!
さーて。

