著者の他世界解釈の宣伝である。ま~よう分からんがまったく分からん(笑)
量子力学のこれまでの経緯はわかる。
今では量子力学基礎論という分野があるらしい。小さいコミュニティらしいが。一時期は量子力学の解釈問題にクビを突っ込む若手は職にありつけぬ状況だったらしい。
ようするにコペンハーゲン解釈に異を唱えると干されるって状況だ。これについては別の本、例えば「実在とは何か」アダム・ベッカー にも書いてあった。佐藤文隆も何かの本でそのような事を書いておったー。
まぁしかし、ワタクシは思い出す。半世紀ぐらい昔、ワタクシが高校生だったころの物理の先生が言った。「量子力学は計算手法は確立しているのだが、その意味については分からない事がある」。物理の授業時間ではなくて合間の時間にワタクシと数人と先生が雑談していた時の事である。
それから半世紀過ぎて。ワタクシは工学部に進み量子力学の勉強をすることもなかった。・・・・いや、授業はあったがついていけず熟睡したのであった。
そしてここ数年、物理に興味が出てきて入門書・一般向けの本をたくさん読んでおるおるのである。たまに理論も学ぼうとして教科書を開くのだが数式だらけに辟易して直ぐに降参するのであーーーーた(笑)
ほんで50年前に物理の先生が言ったように計算手法は確立しているが意味は分からないところがあるという状況は何も変わっとらんのであーーーーた。
で、シュレディンガー方程式の波動関数ψの意味だが。ショレディンガー方程式を作った本人は初めは電子の質量分布を表すと考えたらしいが、それは直ぐに反論にあった。波動関数はほっとくと広がってしまう。すると電子がスイカぐらいの大きさになってしまい現実と合わない。
波動関数は複素数であり、その絶対値の2乗が電子がそこに観測される確率を表すというボルンの確率解釈がでた。それはコペンハーゲン解釈に組み込まれ量子力学の王道へと続いたのであった。知らんけど。
ちなみにボルンは歌手のオリビアニュートンジョンのじーちゃんである。ボルンはドイツ人でドイツで暮らしたが息子はイギリスに渡り、さらにオーストラリアに移った。オリビアはオーストラリアで育ち歌い実業家になったようである。詳しくは知らん。
コペンハーゲンに異を唱える・・・・先駆けはデビッド・ボームであろう。とはいえボームのパイロット波は1920年代後半にド・ブロイが提唱したものの焼き直しという一面もある。。だが、ド・ブロイは成功しなかったがボームは成功したのである。単なる焼き直しではないのである。詳しくは知らん。
そして、エビェレットの多世界解釈が出たのである。50,60,70年代はコペンハーゲン解釈に異を唱える物理学者は嫌われ、そこらを研究しようとする若手の大学院生は指導教官からテーマを変えるように諭され・・・・とかだったらしい。
まあここらはな、どのような解釈であろうと実験結果を説明できるのであり、それならば何だってええじゃないのぉ!! って思うワタクシである。
ここらは分からないものを説明するのに もっとわからないものを持ってきているようにワタクシには思えるのである。ワタクシの愚脳は抽象的な思考を苦手とするのである。どや。
つーかね、実はこの手の本を読んでいて分からない事はたくさんあって。
二重スリットの実験ではスクリーンに輝点が生ずるまでは波動関数は空間に広がっていて輝点が生ずると一瞬で波動関数は収縮するとか言う。輝点が生じた地点で確率は1.0になるのである。
しかーーし、波動関数はスリットの材質と相互作用しないのか? スリットの中の壁の材質と相互作用しないのか。空気分子とは相互作用しないのか。なんでスクリーンとは相互作用してスリットの素材とは相互作用しないのか。
こういった疑問はマッハチェンダー干渉計での話でも同じく出てくる。波動関数はハーフミラーの材質と相互作用しないのか。全反射のミラーの材質と相互作用しないのか。どうして出口のハーフミラーでは干渉するのだ? 干渉する前にハーフミラーの材質と相互作用するだろ。相互作用するから反射したり透過したりするだろ。
ここらの疑問に回答する本はないな。
更にいうと、電子を一個ずつ飛ばすという実験でも、なんで電子がスリットをうまく通り抜けるねん? スリット周囲の壁にも当たるだろが。
そういうのは除外してスクリーンに輝点が生ずる例だけを取り出して議論するからなのだよよよんってか。では、電子はスリットの中を通過する際に壁に当たらないのか? 壁の素材と相互作用しないのか。コンコンチキ。
物質に光が当たって反射する際の現象を量子力学的に考えると光子が物質の原子を励起する。そこで光子は消え原子の電子が励起される。励起状態は不安定なので元に戻る。その際に光子を放出する。そのような説明がある。ならば光子を一個飛ばして入り口のハーフミラーに当たったら、そこで光子とハーフミラーの物質と相互作用するはずだ。すると波動関数は収縮するのではないか。
そこで新たに光子が放出されるが、その光子の波動関数を今度は考えるのか?
このような疑問は次々と出てくるのである。もはやワタクシの愚脳ではなんも理解できぬのであるぞの。
波動関数は3次元空間に実在するものではなく粒子を記述するための数学的記号みたいなものだという説明もあるなあ。だが3次元空間に実在するものではないといいながら、どうしてスリットを通り抜けたり、まるで光がスリットを通り抜けるような振る舞いをするねん?
ここでワタクシは波動関数ψを提示する。このψをよく見るのだ。
ψ
これはお手上げマークなのである。降参ですぅ・・・なのである。まいりました(´・ω・`)