2021年09月21日

益川の本

現代の物質観とアインシュタインの夢 益川敏英 1998頃 岩波

この本は良書である。いまさらかよーーーー。

で、読んで疑問はいくらでも出る。そりゃそうだ。疑問が出ないという事は なんもわかっとらん って事だでや。

というわけで、疑問に思ったことは別途調べるとして。

印象に残った事は場の量子論に対する不信感という記述だ。場の量子論は発散の困難を伴う。量子電磁気学では朝永・ファンマン・シュウィンガーらが発散の困難を回避する手法を開発した。繰り込みという手法である。くりこみ理論である。ただ、それは量子電磁気学の範疇であって場の量子論一般に成り立つ保証はない。
よって当時の・・・60年代から70年代にかけての物理学者らは日本だけでなく世界中の物理学者が場の理論に対する不信感を持っていたというのだ。どーよ。すげー話だろ。
いいのだ、それで。理論が正しいのか使えるのか、それを疑わない方がバカタレであって(笑)
量子電磁気学がうまく行ったので物理学者は素粒子論もその手法でレッツゴーと考えた。だが、ゲージ場の量子である素粒子は質量がゼロでなければならぬ。量子電磁気学ではゲージ場である電磁場の量子である光子は質量がゼロである。素粒子は実験で質量が出ている。ゲージ場の量子ではないじゃーーーん。。。。
さらにワインバーグ・サラムの電弱理論が出て、これはひょっとするといけるかも・・・だが、場の量子論を使う限り発散が伴う。。。。これ、どないすんだという時に、ベンベンベン、オランダのト・フーフトがワインバーグ・サラムの電弱理論、すなわち弱い相互作用に関する理論でも繰り込み可能である事を証明したのであった。。。。じゃんじゃん、べへへべべべんべん。

とりあえずワタクシの疑問を書く。これは益川の本だけに限らない。このト・フーフトがどのようにして弱い相互作用でも 繰り込み可能 である事をどのようにして証明したのか書いてある本は皆無だ。。。ただし、入門書に限るである。
紙と鉛筆で計算して証明したのか、そうではなく別の手法を開発して証明したのか、ぐらいは書いてくれ、たのむぜ。ここらは難しい話なので入門書では割愛させていただきます・・ってかよバカタレ。そうではなくて、これの証明は数式を解析的に・・・ではなくてコンピュータ使ってプログラム駆使して証明しました・・・とかぐらいの説明はあって当然だか思うがなあアホタレ。

そして、もっと単純な疑問も書こう。弱い相互作用でパリティが破れる・・・リーとヤンが画期的な提案を・・・それを実験で・・・マダム・ウーが・・・というときに。
コバルト60はスピンがあって、外部磁場をかけると揃うとか言う。ほんまでっか。。。。。

これがな、水素原子のスピンの話では。軌道角運動量と逆方向を向く磁気ベクトルだっけな。それは外部磁場に対して平行・反平行には成りえないってのが量子力学の知らしめるところである。
そこに空間量子化の証明をみたりする。主量子数 n, 方位量子数 l, 磁気量子数 mの話だ。よろしいか、磁気ベクトルは外部磁場に対して平行・反平行にはならんのだ。傾いてスリコギ運動だ。歳差運動とも言う。
ではコバルト60はどうして外部磁場に揃うのだ? 
そういえば、鉄もそうだな。外部磁場に対して揃う。

ん?  すると水素原子の場合はどうして外部磁場に揃わないのだ?  どーよ。

これが今日の疑問ですね。

てなように考えながら読むとね、上の本はなかなか良い材料が詰まっているよ。考えないで読むとね、疑問は何も生じない(笑)
入門書を味わう・・・ワタクシの趣味ですね。これは素晴らしいですね。カネかからんし。

posted by toinohni at 11:14| 東京 ☀| Comment(0) | 物理科学雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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