2020年09月16日

新しい理論とか考えとか発見とか そんなに簡単なものではないんやでえぇー

「素粒子の統一理論に向かって」西島・岩波 90年代
「現代の物質観とアインシュタインの夢」益川・岩波 90年代

ともに入門書であり一般向けの本である。縦書きだし(笑)
そのなかに湯川の中間子の話がある。中間子の質量を見積もるのに不確定性原理を使う。

----------    Δt・ΔE ≧ ℏ 右辺は本によってはℏ/2 だったりするので、まーさほど厳密にすることもないかも知れない。だいたい不等式だし。
で、これでΔEをこれこれとすると、という事でΔtが出る。それに光速をかけると距離が出るが、これが原子核サイズであるとしてΔEの式から中間子の質量を出す。。。。。
問題はΔEをどう設定するか、だ。粒子の質量をμとして静止エネルギーμc^2の1個分をΔEとするのか2個分をΔEとするのか半分をΔEとするのか。それによって中間子の質量は変わるで。

この不確定性原理での見積もり・・・・見積もりなので、まーヒントというかトリガーというか、そういうものであろうな、たぶん。湯川はもっとマシな手法で中間子の質量を見積もったはずだ・・・・

というわけで上の本に湯川・中間子の算出方法が出ていた。みると、しかし、なんとまあ、パラメーターのとり方で変わってくるぞ。原子核サイズをどう設定するかで中間子の質量は変わってくるのでして。サイズを1 fm「フェムトメートル」 = 10^-15m,  とするのか 1.5 fm とするのかで中間子の質量は変わってくる。ドンピシャという値(現在の)は出ない。
当時の湯川の原論文では中間子の質量は電子の約200倍だったらしい。
その後の研究によって湯川中間子であるΠオンは約270倍であり、レプトンのμオンが約200倍である事が分かっている。
初めからドンピシャで270倍だったわけではないのである。


こういう事柄を知るとワガハイは物理学って面白いなと思う次第である。教科書では湯川が35年に中間子論を発表し、中間子の質量は電子より重く陽子より軽く、電子の約270倍である・・・・などと簡潔に書くだけだろう。
その270倍がドンピシャで初めから出たのではない、という事を知る、それは物理学者が四苦八苦、悪戦苦闘する姿を想像させるのである。まーどんな分野であれ人が頑張る姿は感動的なのである。と、貧乏・金無し・暇だらけのワガハイは考える次第である。

宇宙背景放射は二人の技術者が偶然に発見した・・・・のは間違いではないが、補足説明が必要である。彼らが初めて発見した特定の周波数のノイズが宇宙背景放射であるかどうかは、それだけでは判断できない。宇宙背景放射は黒体放射として理解されているものであり、黒体放射の分布が測定されて初めて宇宙背景放射であると判断出来るのである。ここらを入門書等は書かない。そりゃ書いたら黒体放射の説明もしなくてはならないしなあ(笑)

入門書を読んだら次に教科書を・・・・はハードルが高いので別の入門書を読むとか複数の本に当たるべきである。中にはマトモな入門書がある場合がある。
ちなみに科学モノで縦書きだったら文系向け一般向けである場合が多いので注意な。数式を読むのに記号を90度右回転して縦書きにするというバカ連中とか、英単語も文字を90度回転して縦書きにするとかのアホ連中だ。初めから横書きにすれば読みやすいものを。
というわけで、ワイは科学ものを縦書きにしている本は買わないのである。腹が立つ。つーか、横書きであっても買わないのである。貧乏・金無し だからである。(笑)

posted by toinohni at 07:33| 東京 ☁| Comment(0) | 物理科学雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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