水素原子のシュレディンガー方程式は解析的に解ける。厳密解が得られる。その結果、パラメータとして主量子数n, 方位量子数 l, 磁気量子数 m が登場する。
ここでn = 1 ならば l = 0, m = 0 でそれだけ。基底状態という。励起されると、
n = 2, l = 0, 1 --- m = –1, 0, 1 と状態が増える。
l = 0, 1, 2, 3… => s,p,d,f という対応になる。
なーーんてねっと(笑)
さらに、n = 1 => K殻、n = 2 =>L殻, n = 3 => M殻….と続く。なんちーて(笑)
ここで原子の表が出てきてK L Mとかs p d fとかの電子配置の話になるわけだが昔からの疑問が・・・・いや、昔はこんなこと考えもしなかったので最近の疑問だが。
n, l, m, とかのパラメータは水素原子のシュレディンガー方程式の解によって得られた。spdfという割当が水素原子に適用されるのはいい。だが、それがどうしてHe以下の原子に適用できるのか。
水素原子に関して厳密解が得られただけなのに、どうしてHe,Li,B….などの他電子原子に水素原子と同じようにn, l, m というパラメータが適用できるのか?
ここ素直にキチンと書いてある教科書はある?
水素原子の話からいきなり原子の表が出てきてって・・・・面食らうワタクシ。
こういう疑問は量子化学の副読本みたいな本を読んで解消した。
「絶対わかる量子化学」 齋藤勝裕 講談社サイエンティフィク 2004
He原子のシュレディンガー方程式を解けばいい。Na原子のシュレディンガー方程式を解けばいい。要するに各原子のシュレディンガー方程式を解けばいい。先人は賢い!!
だが、解けない。賢くても解けない。水素原子だけが厳密解を得られる。そこで先人は近似を使った次第であります。
そこでまともな量子化学の本ってどういうものか? と興味が出て図書館で見た次第である。
「新しい量子化学 上」 訳 :大野他 東京大学出版会 1987年
この本は化学系学科の4年か大学院1年向けの本であるらしい。序文にそう書いてあった。ワタクシは電気系卒なのでして・・・・
変分法とかハートレー・フォック近似とか・・・・・うむうむ。そういうところを学ぶのだなと気づいただけにしておく。
量子力学の本は大学初学年向けの本だと水素原子のシュレディンガー方程式の次は摂動論とか変分法とかの紹介程度で終わる・・・と思う。そこから先はシンドイぞ!!
というわけで多くの本が水素原子の厳密解でn ,l, m等を示した後に、いきなり原子の表を出すのは説明がメンドクサイからであると想像する。だが、ここらはね、近似手法が開発されてましてん・・と簡単にコメント書いて欲しいところだわな。副読本ではそう書いてあるかもよん。
実は3dと4sでエネルギー準位が逆転しているのだが、そこらの計算手法を知りたい!! という高望みを持ってまして(笑)
ただ、「新しい量子化学 上」という本をパラパラと見た限りではワタクシには無理ぃ!! 降参、ギブアップ、さいならーーーー、という気もしている(´・ω・`)
知らないことはいくらでもある。知ろうとする努力は最低でも必須だぜ・・・なんちて(笑)
posted by toinohni at 09:01| 東京 ☔|
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物理科学雑学
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